2011年10月25日火曜日

ソフトバンクのiPhone(スマートフォン)戦略とWiFi戦略

以前ソフトバンクのスマートフォン戦略の記事を書いたが、TD-LTEに関しては未だ未実現となっているが、WiFi戦略がかなり浸透していきているので、再度言及したいと思う。
http://lteltelte-lteworldsituation.blogspot.com/2011/02/blog-post.html
※ ソフトバンクHPから引用


私自信iPhone4Sを現在使用しているが、ほとんど3Gの回線は使用していない。というのも、WiFiルータを所有していることもあるが、駅や店などでは、ほとんどソフトバンク系の無線LANが無償で使用できるからだ。

現在ソフトバンク系の公衆無線LANは、
・ 以前からある「mobilepoint」のネットワーク
・ 最近拡充されている「0001softbank」のネットワーク
・ FON
と三種類ある。FONはスペインが始まったみんなで無線LANネットワークを共有しよう、というコミュニティで日本でバッファローがやっているFreeSpotに似ている。ただ、その普及は桁が違う。ほぼ全世界で普及している、という代物だ。

日本でもFONジャパンが立ち上がりgoogleやインターネットプロバイダのエキサイトなどが出資している(http://www.fon.ne.jp/)。

以下のルータを納入し、一部一般にネットワークを開放することで、代わりに様々な場所で無線LANが使用できる権利を得るわけだ。



一見ソフトバンクとは関係ないものだが、ソフトバンクからこのFONルータを無償提供し普及の促進に一役かっている状況だ。

ソフトバンクは今年9月に、10万箇所の無線LANアクセスポイントが設置されたことをニュースリリースしている(http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/press/2011/20110929_04/)。

そして現在も公衆無線LANエリアを拡大すべく、法人・店舗にはWiFiルータを無償提供している(http://mb.softbank.jp/mb/special/network/sws_router/)。


これは、現代のスマートフォン時代、キャリア会社としては、極めて、極めて賢明な判断だと思う。つまり、ソフトバンクはWiFiエリアを拡充し、セルラ3G回線の通信負荷を劇的に下げているのだ。

3Gのインフラ整備と無線LANのインフラ整備。その費用には雲泥の差があることは明らかだろう。しかも、スマートフォンは、3G回線、無線LAN回線を意識せず、通信が行える。しかも、積極的に無線LAN回線を使用して動作するので、キャリアの設備投資費も下げる格好となる。

ユーザも3G回線を使用し、課金量を増やしたくない。キャリア側も整備コストの高いセルラ回線はあまり使用して欲しくない。この『公衆無線LAN』普及ソリューションはまさにユーザとキャリア会社のwin-winを実現するものなのだ。


WTOが予測するには、世界はどんどん都市化していくようだ。つまり、人口密度が高いところはもっともっと将来高くなる、ということだ。こういった高い人口密度のエリアは無線LAN、そして郊外や移動速度の早い移動体に乗っている時はセルラ回線、というように自動的に切り替えるソリューションが今後のキャリア会社には重要になってくるのであろう。

現在海外のキャリア会社の多くは、設備投資費用に見合わない、という理由から定額料金をどんどん止めているが、これはややもするとLTEを含めたセルラサービスの衰退を招きかねない。やはり、セルラも安心して使える、定額料金にして、実際のデータ通信は無線LAN回線を使用する、というようにサービス提供者が工夫するというのがベストだと感じる。



そういった意味ではソフトバンクのこの事業戦略は「あっぱれ」というしかほかない。私もFONのルータを設置することにしよう。。


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